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ジャンプ力を上げる為に必要なトレーニング②

ジャンプ力を上げる為に必要なトレーニング②
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ファンクショナルトレーニングの効果を最大限高めるために必要な法則

2017年12月22日

ジャンプ力を上げる為には、股関節の爆発力

ジャンプ力を上げる為にはどうしたら良いですか?

「1番良いトレーニングを教えて下さい!」

と言われれば、間違いなく ヒップヒンジ(デッドリフト) を教えます。

ジャンプ力に必要なトレーニングは沢山あります。でも、1つだけと言われたら絶対ヒップヒンジでしょう。

ヒップヒンジが正しく出来なければ、どんなに沢山飛んでもジャンプ力を上げることは難しいと思います。

トレーニング好きの人であれば、練習メニューやトレーニングメニューにプライオメトリック(爆発力)のトレーニングメニューを組み込むでしょうが、その前に正しく股関節のヒンジ運動が出来ているのか?ということの方がよほど重要ですよ。

先に言っておきますが、ケトルベルスイングのフォームが悪いです。スクワットに近い状態になってしまっているので、真似をしないでください。前日にUltimate Sandbagでクリーンをやりすぎてもろに筋肉痛だと言い訳をさせて下さい。笑

ヒップヒンジのやり方

  1. 股関節から深く屈曲します(脊柱はニュートラル)
  2. スネが地面に対して垂直になっていることを確認してください
  3. KB(kettlebell)は、足の間に起きます。
  4. そのままゆっくりと起き上がります。

脊柱がニュートラルというのは、まっすぐという意味です。

スネが地面に対して垂直になっていないと、スクワットになってしまいます。スクワットに似ていますが、デッドリフトとの違いをはっきりとさせましょう。

なぜ、スネが垂直なのかというと股関節の運動だからです。

ヒンジというのは、回転運動のことで、股関節を回転させる様に動かすトレーニングです。

正式には、膝の角度は10°~20°くらいです。イメージとして骨盤が水平に後ろに下がる。外国人の表現で後ろのドアをお尻で押す様にとかよく表現をしています。

そしてKBスイングを僕がやっていますが、これが股関節のヒンジ運動を爆発させているトレーニングです。2回目ですが、本当にフォームが悪いです。すいません。笑

因みにKBでもUSBでもバーベルでも全く同じです。個人的に感想ですが、クリーンの動き(スイングもそうですが、)をKBやバーベルで行うとハイプルの時にどうしても腕を使ってしまう。または、腕を使っても何となくごまかせます。特にアップライトローとかを常にトレーニングメニューに組み込んでいる人なら余計だと思います。

ですが、USBでクリーンを行う拳に乗せると全然ごまかせないので、オススメです。

 

ヒップヒンジが重要な理由

ヒップヒンジが重要な理由は沢山あります。

深い理由もありますが、第一にみんな股関節を上手に使えていないからと理由がわかりやすいかと思います。

joint by jointと言う理論もありますが、基本的に膝というのは固定されるべき関節です。

膝の曲げ伸ばしよりも股関節の曲げ伸ばしの方が重要なのです。そして方向を決めたり回転動作にパワーを与えるのも股関節の役割であって、膝というのは決まった方向にしか動かないのです。

足首・膝・股関節の3つの関節が協調性安定性があることで爆発的な動きや瞬発的な動作に結びつくのです。

ジャンプ力を上げる為のトレーニング①で説明したニーインという膝が内側に入る現象ですが、ニーインを改善する為にもヒップヒンジは重要です。

というのも片足で立つのと両足で立つという2つの動作でどちらが難しいと思いますか?当然のように片足立ちだと思います。ということは、両足で行うトレーニングが正確に行えないのに片足で行うトレーニングや足が前後に開いているスプリットスタンスはより難しいと思います。なので、両足で行うヒップヒンジやスクワットが順番的に重要ということになります。またスクワットよりもヒップヒンジが先というのも、先ほど述べたように「みんな股関節のヒンジ運動が上手く出来ていないことが多いから」という理由も1つです。そしてスクワットにも股関節のヒンジ運動が加わっているからです。

 

片足動作の前に両足動作を正確に

どうでしょう?どれくらい股関節が重要なのかということが少しか理解していただけたと思います。

さて、両足よりも片足が難しいということについてもう少し説明を加えたいと思います。

基本的にトレーニングで行う動作というものは、シンプルで再現性の高い動作になります。

しかし、競技ではシチュエーションによって色々なことを思考しているしケースバイケースで動作により複雑さが求められます。では、トレーニングの動きが完璧ではないのに競技で良いパフォーマンスを発揮することが出来るのかと言えば、難しいと思います。

つまり、競技よりもトレーニングの動きの方が簡単で片足よりも両足が簡単ということになります。

ほとんどの競技では片足からパフォーマンスを発揮しなければならない為に両足でのトレーニングがベースになるということです。

股関節は多軸運動を可能にする

なぜヒップヒンジなのか

なぜ両足なのか

さらに運動面についてのお話を加えたいと思います。

まず、人間の動作は3つの面に分けることができます。

動きの方向
矢状面 前方の動き ヒップヒンジ
前額面 の動き サイドランジ
水平面 回旋の動き ロシアンツイスト

3Dということは、3 Dimension(3次元)ということは、3つの面の動き

多軸であるということです。

どんなスポーツの動作でもほとんど多軸になります。例えば、前にジャンプをするとしても自分の動きを最大限に発揮する為に腕の振りなどを使うことによって横のブレや回旋に対して安定しようとするはずです。なので、実際には前方(矢状面)に動いてはいるけれども、横や回旋方向にブレないようにコントロールしているからです。もっとも完璧に左右差がなどがない状態で飛べていれば、ほとんどその様な力は働かないと思いますが。

話を戻しますが、今まで解説してきたヒップヒンジの動きは前方の動きです。

3つの面の中での1つの動きでしかありません。しかし、股関節という関節は、捻ったり開いたり閉じたりすることが出来る多軸関節なのです。

ということは、ヒップヒンジは股関節の動きの中のたった1面しかトレーニングしていない非常にシンプルなトレーニングということになります。このシンプルなヒンジ運動が出来て初めて、捻ったり開いたり閉じたりという動きと組み合わせることが出来ます。

また、運動学的にも人間の動きの中で前方(矢状面)への動きが最も簡単でシンプルとされています。前述した原則に沿って考えれば、シンプルな動作が出来ないのに複雑な動作は出来ない=ヒップヒンジが重要ということになるのです。

 

動きで考えてみよう色々な飛び方

ジャンプにも色々あります。

  • バレエの様につま先を外に向けた状態でのジャンプ
  • バスケットボールでつま先を体に対して正面に向けたレイアップ(片足でのジャンプ動作)
  • バレーボールでつま先を内側に向けた状態でのジャンプ

さらっと書いただけでも、特異的なジャンプ動作というものが沢山あります。

例えば、バレエダンサーにヒップヒンジのトレーニングを指導するとほとんどの方がつま先を外に向けたがります。

トレーニングフォームでは、つま先をまっすぐにします。

しかし、トレーニングというものは、今も昔も変わらず選手やコーチから無駄な筋肉をつけたくない。硬い筋肉はつけたくないなど、最初からプラスというよりもマイナスな面を捉われがちです。

それは、このようなつま先の向きなど実際の動作と似ていないフォームが多いからではないでしょうか?そしてきちんとした説明を受けないまま、なんとなくトレーニングフォームを教えてもらうから行き違いを生んでいるのだと思います。

なぜトレーニングでは、つま先が真っ直ぐなのか。膝に負担がかかるから真っ直ぐにしましょう。ACL(前十字靭帯)を損傷するから真っ直ぐにしましょう。

じゃあなんでバレエでは外向きなんですか?バレーボールでは内向きなんですか?

それぞれの特異的ジャンプ動作における効果については、長くなってしまうので次回書きたいと思いますが、

なぜトレーニングでは真っ直ぐなのかということをお伝えしましょう。

ズバリ難しいからです。

いやいや、つま先を外に向けた方が難しいからとかバレーボールのジャンプフォームは私にとっては難しいという意見が飛んできそうですね。

それは、動作が複雑になったりその動作に慣れていなくて協調性がなかったり、可動域が足りなかったり、書ききれないくらい色々ありますが、そのような意味での難しいということではないのです。

バランスが難しいという意味なんです。

人間は、足を地面に着けているので必ずバランスを保っています。意識していなくてもバランスを保っています。

運動学で支持基底面と言うものがあり、要するにその面の中なら重心を保っていられるよという面のことです。

つまり、つま先が真っ直ぐよりも

外や内に向いた方が支持基底面が増えるのです。

真っ直ぐにした方が支持基底面が狭いんですよ。支持基底面が狭い状態にすることで脳に重心の位置を教えてあげているのです。トレーニングの時に支持基底面を広くしてしまうと動作をごまかしてしまう可能性もありますし、支持基底面が狭い状態でヒップヒンジが出来れば、広い状態にした時にも出来ます。ただしそのフォームを再現する可動域や安定性があるのかなどの問題が入ってくるので、トレーニングとは別の話ということです。

ということで、また次回続きを書きます!

ジャンプ力を上げるためには身体を機能的にする必要があります。

動作を機能的にする「ファンクショナルトレーニング」については、下記の記事を参考にしてください。

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ファンクショナルトレーニングの効果を最大限高めるために必要な法則

2017年12月22日