ふくらはぎはお腹や太ももなどに比べてむくみやすいので、ただダイエットするだけでは痩せない可能性が高い部位です。
中にはお腹や二の腕は全く太くないのに、ふくらはぎだけが太くなっている方もいるかもしれません。
それもそのはずで、ふくらはぎが太くなっているのは主に「むくみ」と「筋肉がついている」ことが原因として考えられます。
特にふくらはぎは足に降りてくる血液をポンプの働きで心臓に戻す役割があります。
女性は筋力不足などで血液が心臓に戻らず、浸透圧によって血管から血漿成分(水分)がしみ出て皮下組織に貯留してしまいます。
また、ヒールなどでふくらはぎが太くなりやすい歩き方をしてしまうと、筋肉がついてふくらぎは太くなるでしょう。
そこで、今回の記事ではパーソナルトレーナーの私がふくらはぎが痩せる4つの方法をご紹介します。
この方法を実践して頂ければ、モデルさんのようなふくらはぎを手に入れられるでしょう。
目次
ふくらはぎが痩せて細くなる4つのポイント
ふくらはぎを細くする方法をお伝えする前に、まずは4つのポイントについてお話します。
このポイントは、ふくらはぎが痩せるために欠かせないポイントです。
なぜなら、ふくらはぎが太くなる原因は1つだけではなく、浮腫み・脂肪・歩き方の3つあるからです。
例えば、ストレッチやマッサージをしてもふくらはぎが痩せなかった人がいるかもしれません。
その人は歩き方が悪かったり脂肪がふくらはぎについていたりと、むくみ以外が原因の可能性があるのです。
ここでご紹介する4つのポイントを押さえてふくらはぎ痩せに取り組めば、ふくらはぎが太くなる原因を全て解消することができるので必ず確認しましょう。
むくみ対策にストレッチ
ふくらはぎのむくみを解消するなら、ストレッチが有効です。
ストレッチをするとふくらはぎ周辺の血流が一時的に制限されて血圧があがり、ストレッチ後に血流が良くなります。(反応性充血)
血流が悪くなっているとむくみの原因になるタンパク質が皮下組織に溜まって、むくんでしまいます。
そのため、ストレッチをすることでむくみを防ぐことができるのです。
実際に、17名に対して行われたストレッチの研究では、血流がよくなったことが確認されています。
ふくらはぎは主に腓腹筋とヒラメ筋という2つの筋肉に分かれているので、この両方を伸ばすようにしましょう。
むくみ対策にマッサージ
ストレッチはあくまでも血流を良くするだけなので、皮下組織に貯留している血漿成分(以下、水分と記載)を除去することができません。
そこで、マッサージをすることで水分をリンパ管に吸収させることができます。
むくみに対するマッサージは医療の現場でも行われており、効果が高いことがわかっています。
通常であればふくらはぎが動くことでポンプの役割をするので、ふくらはぎに溜まった水分はリンパ管を伝って上へ(心臓)押し戻されます。
しかし、女性はこのポンプの働きが弱いことから水分が溜まりやすく、リンパ管に吸収されにくいです。
そのため、ふくらはぎのむくみ対策は、マッサージでリンパ管に水分を流してあげることが有効なのです。
ふくらはぎが痩せる歩き方
ふくらはぎは正しい歩き方をすると細くすることが出来ます。
なぜなら、歩き方によってはふくらはぎの筋肉を過剰に使っていて、ふくらはぎが太くなってしまうからです。
正しい歩き方をしていると体が前に進む推進力で歩くことができますが、歩き方が間違っているとふくらはぎの筋肉を使って床を蹴るようにして進んでしまいます。
本来であれば、ふくらはぎに負荷(重りなど)をかけて筋トレをしなければ太くなることはありませんが、毎日歩いているだけでも筋トレをしているくらいの負荷がかかって太くなってしまうのです。
なので、ふくらはぎに負担がかからない正しい歩き方をしないと、ふくらはぎが太くなる一方といえます。
逆を言えば、正しい歩き方が出来ればふくらはぎに負担がかからないので、今よりも細くなるでしょう。
※より専門的に歩き方を改善する為にひのまる整骨院ではFMSという動作評価を通して歩行動作を改善するプログラムを提供しています。
脂肪を燃焼させるために筋トレ
ふくらはぎの脂肪を燃焼させるために筋トレを行いましょう。
筋トレを行うと筋肉が引き締まるだけではなく、血流なども良くなるので脂肪が燃焼されやすくなります。
ふくらはぎを鍛えると太くなると思われがちですが、部分的に痩せることが可能なのです。
デンマークのコペンハーゲン大学の研究ではエアロバイクで30分の有酸素運動を行なった結果、下半身の脂肪がもっとも減ったことがわかりました。
他にもいくつか部分痩せが出来た研究があるので、部分的に筋肉を動かすことで周囲の脂肪が燃焼されるといえるでしょう。
ここまでお話した4つのポイントを押さえることで、ふくらはぎが必ず細くなるはずです。
そこで、ここからは実際にふくらはぎを痩せさせる方法をお伝えしていきます。
まずはストレッチから見ていきましょう。
ふくらはぎが痩せるストレッチの方法
ここではふくらはぎが痩せるストレッチを3つご紹介していきます。
ふくらはぎの筋肉は姿勢によって伸びる筋肉が変わることから、2種類以上のストレッチをする必要があります。
例えば、腓腹筋は膝を伸ばした体勢で伸びますが、ヒラメ筋は膝を曲げた体勢でなければ筋肉が伸びるほどの効果はありません。
ここからご紹介するストレッチは、腓腹筋とヒラメ筋の両方を伸ばせるので必ず行なってください。
秒数・回数 | セット数 | 週に何回やるべきか | |
腓腹筋ストレッチ | 20秒 | 3セット | できれば毎日行う |
ダウンドック | 10回 | 3セット | できれば毎日行う |
ヒラメ筋ストレッチ | 20秒 | 3セット | できれば毎日行う |
腓腹筋のストレッチ
- 足を前後に開く
- 後ろの足の膝を伸ばす
- 壁を押して後ろ足に体重をかける
ヒラメ筋のストレッチ
- 座って膝立ちになる
- 前足に体重をかける
ふくらはぎが痩せるマッサージの方法
ストレッチで血流が改善されたら、次はマッサージを行います。
ふくらはぎのマッサージはストレッチの後に10分程度行うようにしましょう。
そうすれば、ふくらはぎのむくみは解消されるはずです。
※男女15名に行われたマッサージの研究で、10分程度でもむくみが解消されることがわかっています。
- ふくらはぎの骨の内側を押す
- 下から上に押す
- ふくらはぎの骨の内側を拳で押す
- 下から上に押す
- 足首からひざ下まで流すようにさする
- 下から上に流す
ふくらはぎが痩せる歩き方
ここからは、ふくらはぎが痩せて細くなる歩き方をご紹介していきます。
歩き方が少し複雑で、意識するだけではなかなか直すことが出来ない部分もあります。
そこで、今回は誰でも簡単に意識できる2つの歩き方をお伝えしていくので、今日から意識してみましょう。
カカトから床に着地する
歩くときは必ずカカトから床に着地するようにしましょう。
カカトはヒールロッカーという推進力(前に進む力)を生む役割があるので、カカトから床につかないと効率よく前に進むことが出来ません。
足の裏から着地するようなペタペタ歩きだと、推進力が弱いのでふくらはぎの筋肉を使わなければならなくなるのです。
カカトから床に着地することでふくらはぎの筋肉を過剰に使わなくてもよくなるので、ふくらはぎが細くなることが期待できます。
胸を張って歩く
カカトから床に着地出来たら、次は胸を張って歩くようにします。
歩くときは、カカトを床についた瞬間にお尻の筋肉が伸ばされながら働くことで(エキセントリック収縮)推進力が強くなります。
この時に猫背で歩いていると、骨盤が後傾(体が丸くなる)してお尻の筋肉がうまく働きません。
そうすると、無意識にふくらはぎの筋肉を使って歩いて、ふくらはぎの筋肉が太くなってしまうのです。
胸を張って歩くことでお尻の筋肉が働き、ふくらはぎの負担を減らせるので歩く時は胸を張って歩きましょう。
ふくらはぎが痩せる筋トレ
ふくらはぎが痩せる筋トレは主に2つの種類があります。
2種類とも「テレビを見ながら」「スマホを触りながら」でも出来るので週に3回は行うようにしましょう。
回数 | セット数 | 週に何回やるべきか | |
スタンディングカーフレイズ | 30回 | 2セット | 週に3回 |
シーテッドカーフレイズ | 30回 | 2セット | 週に3回 |
スタンディングカーフレイズ
- 立ったまま膝を伸ばす
- かかとを上げる
- 限界まで上げたら床ギリギリまでかかとを下げる
シーテッドカーフレイズ
- 椅子に座る
- 肘を膝に乗せて体重をかける
- カカトを上げ下げする
ふくらはぎ痩せで気をつけること
ここまでふくらはぎが痩せる方法を合計で4つお伝えしてきました。
しかし、お伝えしてきた方法はあくまでも短期的なものなので、ふくらはぎが太くなってしまう原因を解決しているわけではありません。
もし、このままふくらはぎが太くなる原因を無視したままストレッチやマッサージを行なっていても、本当の意味でふくらはぎが痩せたとはいえないでしょう。
ふくらはぎを本当の意味で細くするためには、むくみを予防するなど長い目で見た対策をとることが必要です。
カリウムが多い食べ物をたべてむくみを予防する
ふくらはぎを細くするなら、そもそもふくらはぎがむくまないように浮腫みを予防することが大切です。
むくみを予防することが出来ればストレッチやマッサージを行う必要もなくなるからです。
そうすれば、時間がとられることもなくなるので、その分を運動やあなたの好きなことに時間を当てられるでしょう。
むくみを予防するためには、カリウムが多く含まれている食べ物をたべるようにしてください。
カリウムは余分な塩分を排出して、水分が溜まるのを防いでくれる働きがあります。
下記の表にカリウムが多い食べ物をまとめるので、参考にしてください。
カリウムの量(100gあたり) | |
アーモンド | 770mg |
アボカド | 720mg |
ほうれん草 | 690mg |
小松菜 | 500mg |
バナナ | 360mg |
週に2〜3回の運動をする
週に2〜3回の運動で筋肉をつけて、ふくらはぎに脂肪がつかないようにすることが大切です。
筋肉は1Kg増えるだけで、何もしていなくても年間1.5Kg痩せられるほど代謝が上がります。
そうすれば、ふくらはぎに脂肪がつきにくくなるので、ふくらはぎの太さに悩まされることもなくなるのです。
長い目で見てふくらはぎが細くなるように、運動も行うようにしましょう。
※どんな運動をすれば良いのか知りたい人は家で運動してもダイエット出来る?食事制限ができない人のダイエットをタップしてください。
ふくらはぎに脂肪がつかないように食事を調整する
食べ過ぎて脂肪がつかないように食事を調整しましょう。
どんなにストレッチやマッサージを頑張っても、食べ過ぎてしまえば脂肪がついてふくらはぎが太くなってしまいます。
そうすると、頑張っているのにふくらはぎが痩せない!という悪循環になってしまうでしょう。
食事を制限するのではなく、食事を調節するだけなので辛い食事制限をする必要がありません。
例えば、白米を玄米に変えるなど、普段食べているものを太りにくい食べ物に変えるだけで良いのです。
下記の表にいくつか例をまとめておくので、食事の調節をする際の参考にしてください。
今までの食事 | これからの食事 |
白米 | 玄米 |
牛肉(カルビ) | 鶏胸肉 |
ジュース | 水かお茶 |
ラーメン | そば、パスタ |
サラダ油 | オリーブオイル |
手っ取り早くふくらはぎ痩せしたい人におすすめのグッズ4選
最後にふくらはぎ痩せをしたい人におすすめのグッズを4つご紹介していきます。
ご紹介するグッズだけでもふくらはぎ痩せに効果がありますが、この記事でご紹介しているふくらはぎ痩せの4つの方法と組み合わせることでより効果的にふくらはぎを細くすることができます。
どれか1つだけでもあるとふくらはぎが細くなりやすいので、手っ取り早くふくらはぎ痩せしたい人は購入してみましょう。
キュッとルームソックス
キュッとルームソックスは履いて寝るとむくみがとれる着圧ソックスです。
着圧ソックスは圧力をかけてふくらはぎのポンプの働きをサポートするので、むくみが改善されます。
しかも、キュッとルームソックスは一般医療機器として認められており、安心して使える商品といえます。
※一般医療機器とは不具合が生じても人体へのリスクが極めて少ない医療機器のことです。
洗濯をすれば繰り返し使うことができるので、寝る前に着用しましょう。
公式サイト価格:6,600円(2足セット)
パナソニック エアマッサージャー レッグリフレ
こちらの商品は足先から太ももまでの脚全体をマッサージしてくれるグッズです。
最高で焼く40°まで上がるヒーターもついていて、脚を温めながらマッサージすることができます。
人の手でマッサージをしている動作を取り入れているので、人の手でマッサージされているような心地よさを感じることができるのも特徴です。
この商品だけでもマッサージができますが、手でマッサージをした後の仕上げで使うことをおすすめします。
Amazon価格:29,800円
キャビスパRFコア
キャビスパRFコアは家庭用のキャビテーションマシンです。
キャビテーションは特殊な超音波で脂肪細胞を分解していく技術です。
EMSという筋肉を電気で刺激する機能もあって、筋トレの効果を上げてくれる効果が期待できます。
お風呂の中で使うことができるので、入浴中に使うようにしましょう。
公式サイト価格:36,000円
無印良品 ホホバオイル
無印良品のホホバオイルはオイルの中でも特に人気のある商品です。
ホホバオイルは人間の皮脂と似た構造で、肌馴染みがよく保湿力が高いといえます。
マッサージに使うことで滑りが良くなるだけではなく、保湿もできるのでおすすめです。Amazon価格:1,820円
まとめ
ふくらはぎはお腹や太ももに比べると脂肪がつきにくいですが、むくみやすいので太くなってしまうことが多い部位です。
そのため、適切な対処をすることが大切だといえます。
今回ご紹介したストレッチとマッサージ・正しい歩き方・筋トレであればふくらはぎを細くすることができます。
もしあなたがふくらはぎに悩まされているのなら、実践してみてください。
ただし、それだけではふくらはぎが本当の意味で痩せたとはいえません。
ふくらはぎ痩せで気をつけることでお話したように、食生活や運動にも気をつけましょう。