• ダイエットと筋トレの科学的な関係を解説!

妊婦さんが安全にダイエット出来る3つの方法とおすすめレシピ

妊婦さんが安全にダイエット出来る3つの方法とおすすめレシピ

妊娠中は赤ちゃんの成長に合わせて体重が増えていきます。

それに伴って食べることが止まらない、食べていないと気持ち悪いなど食べつわりのような症状で体重がさらに増加してしまうこともあります。

体重が増えてしまったことを医師に指摘され、ダイエットをするように指示された方も中にはいるかもしれません。

妊婦さんのダイエットは間違ったやり方で行うと、母体や赤ちゃんに悪影響を及ぼしてしまいます。

そこで、ここからは妊娠中でも出来るダイエット方法とそのやり方についてご紹介したいと思います。

妊婦さんのダイエットのやり方さえわかっていれば、妊娠中でも簡単に体重が落ちるので参考にしてください。

妊娠中でも出来るダイエット方法

妊娠中のダイエットは食物繊維を食前に食べて、早食いをしないことが大切です。

妊娠していないときはカロリーを基礎代謝量まで抑えたり、糖質制限をしたりする方法がとられますが妊娠中はおすすめしません。

妊婦さんのダイエットは体重を適正体重に戻して、赤ちゃんと母体への悪影響を取り除くことが目的なので無理なダイエットはとても危険です。

詳しいダイエット方法の内容については、これで痩せる!妊婦が安全にダイエット出来る3つの方法をタップしてご覧ください。

 

妊婦さんの体重が増えてしまった場合のリスク

妊婦さんの体重が適切な範囲を越えて増えると、次の3つのリスクが高くなってしまいます。

妊婦さんのダイエット3つのリスク

3つのリスク
  1. 難産になりやすくなる
  2. 妊娠糖尿病になりやすくなる
  3. 妊娠高血圧症候群のリスクが高まる

それぞれについて見ていきましょう!

 

難産になりやすくなる

難産とは赤ちゃんの頭が大きく出てこられない場合や、陣痛が長引いていきむ力がなくっている時に誰かの手助けがないと出産できないことを指します。

体重が増えて産道に脂肪がつくと、赤ちゃんが産道を通れなくなる可能性が高くなってしまいます。

産道を通れなくなると赤ちゃんに酸素が行き届かなくなり、呼吸障害を起こすことも考えられます。

 

妊娠糖尿病になりやすくなる

妊娠糖尿病は妊娠中に血糖値が高くなり、その血糖値が下がらない糖代謝異常のことです。

妊娠中はこの血糖値を下げてくれるインスリンの働きが悪くなるので、食べ過ぎで血糖値の高い状態が続いてしまい妊娠糖尿病になってしまいます。

糖尿病に至らない軽度な段階ですが、母体や赤ちゃんに様々な合併症が起こる可能性があります。

母体では妊娠高血圧症候群や羊水量の異常、赤ちゃんでは流産や形態異常が起こることもわかっています。

 

妊娠高血圧症候群のリスクが高まる

妊娠高血圧症候群とは妊娠20週以降から分娩後の12週の間に高血圧が見られる場合、あるいは高血圧と蛋白尿が見られる症状のことを言います。

特にBMIが25を越える妊婦さんは妊娠高血圧症候群のリスクが高いとされています。

妊娠高血圧症候群は子宮や胎盤での血液が流れにくくなるので、胎児への酸素や栄養の供給が滞り胎児発育不全になることもあります。

そうすると通常よりも体重の低い子どもが生まれることや、酸素が足りないばかりに脳に影響が出てしまうこともあります。

 

妊婦さんがやってはいけないダイエット

体重が増えてしまってダイエットが必要になった妊婦さんは、激しい運動が出来ないので食事制限によるダイエットを行います。

妊婦さんが食事制限を行う際に絶対に行なってはいけないダイエットが次の3つのダイエット方法です。

妊婦さんがやっていはいけない3つのダイエット

絶対に行なってはいけないダイエット
  1. 過度なカロリー制限
  2. 自己流の糖質制限ダイエット
  3. 特定の食品を食べ続けるダイエット方法

過度なカロリー制限は妊娠中以外でも行うべきではありませんが、妊娠中は特に気をつけなければいけないとです。

それぞれのダイエットをなぜ行ってはいけないか解説していきます!

 

過度なカロリー制限

痩せなければいけないからとカロリーを過度に制限するダイエットは、赤ちゃんが十分に成長しない低出生体重児が生まれやすくなります。(出生体重が2500g以下)

1986年にイギリスのデビッド・パーカーらのグループが「胎児の発育不全があったり低出生体重児で生まれたりした子どもは、将来的に生活習慣病になる可能性が何倍にもなる」と提唱しています。

出典:妊娠と栄養 

赤ちゃんへの十分な栄養を供給できない過度なカロリー制限は絶対に避けるようにしましょう。

 

自己流の糖質制限ダイエット

赤ちゃんの脳は継続的な飢餓状態でなければ、糖質(グルコース)が主なエネルギー源です。

糖質制限ダイエットで糖質が減少すると、赤ちゃんの脳の発達に必要な糖質が不足して脳の発達を妨げてしまいます。

妊娠糖尿病や妊娠前からの糖尿病で、医師からの指示がない限り糖質制限ダイエットは避けるようにしましょう。

 

特定の食品を食べ続けるダイエット方法

バナナダイエットなどの◯◯ダイエットは体重の減少に効果がありますが、栄養に偏りが出てしまいます。

特にビタミンやタンパク質が不足することが多く、赤ちゃんの成長に必要な栄養を摂ることが難しいです。

赤ちゃんの成長に必要な栄養素を摂るためにも、偏った食事にならないように気をつけましょう。

 

妊婦の体重増加の目安

妊娠中の体重が何Kgまでなら増えて良いのか、妊娠前のBMIから判断することができます。

ここで、あなたのBMIを計算してどの程度までなら体重が増えて良いのか確認しておきましょう。

BMIは体重(Kg)÷身長(m)×身長(m)で求めることができます。

例)体重60Kg÷身長155㎝×身長155㎝=24.9




妊娠の全期間を通してBMIごとの体重増加量は、下記の内容が推奨されています。

妊婦さんの体重増加量の目安

出典:厚生労働省 4「妊娠期の至適体重増加チャート」

また、妊娠中期から末期に置ける1週間あたりの推奨体重も以下のように目安として示されています。

妊婦さんの体重増加量の目安(中期から末期)

妊娠初期は推奨体重の目安がありません。

 

これで痩せる!妊婦さんが安全にダイエット出来る3つの方法

ダイエットは基本的にカロリーを制限することが大切ですが、妊娠中の食欲はコントロールが難しいですよね。

食べたいわけではなくても空腹が気持ち悪い、食べていないと落ち着かないということもあるかもしれません。

そこで、ここからは食欲のコントロールをすることによって、カロリーを減らせる妊婦さん専用のダイエット方法をお伝えしていきます。

少しの工夫で妊娠中のダイエットも楽になるので、是非最後までご覧ください。

妊娠中のダイエットは医師からの指示があったときに行うようにしてください

 

食物繊維豊富な食べ物を先に食べる

食物繊維は胃や腸での滞留時間が長いことから腹持ちが良いことと、血糖値の上昇を抑える働きがあります。

食物繊維が血糖値の上昇を抑える

さらに、食物繊維から作られる短鎖脂肪酸という栄養素が食欲を抑制するホルモンを増加させます。
出典:The short-chain fatty acid acetate reduces appetite via a central homeostatic mechanism

この2つのことから食欲を抑制して、妊娠中の食べ過ぎを防ぐことができます。

食事前に食べる食物繊維はゴマだれキャベツがおすすめです。

ごま油は中性脂肪を下げる効果もあるので、キャベツと合わせて食べることでダイエット効果が期待できます。

3食の1時間前に食べるようにしましょう。

 

ゴマだれキャベツの作り方

材料 分量
キャベツ 1/4個
塩昆布 適量
ごま油 適量
作り方
  1. キャベツの芯を抜いて、食べやすいサイズにカットする
  2. キャベツをお皿に盛り、ごま油を適量かける
  3. 塩昆布をふりかけてかき混ぜて完成

 

1口につき30回程度噛んで飲み込む

噛む回数を増やすことによって血糖値の上昇が抑えられます。

血糖値が上がるとインスリンが分泌されて筋肉や肝臓などに糖質を取り込みます。

しかし、取り込みきれない糖質は脂肪に変えて蓄積されてしまいます。

噛む回数を増やすことはインスリンの過剰分泌を防ぐことにも繋がるので、脂肪の生成を減少させることができます。

30回以上噛むとダイエット効果がある

食前のゴマだれキャベツの時点から30回噛むことを徹底して、通常の食事の際にも1口につき30回噛ん食べるようにしましょう。

 

安定期を過ぎてからのウォーキング

ウォーキングは運動の強度が低いので、妊娠中でも安心して行える有酸素運動です。

妊娠初期は胎盤も安定せず、体調も優れないことが多い時期なので安定期(16週)を過ぎてから行うことをおすすめします。(医師の許可がある場合は例外とします。)

ここからは運動が得意な人、運動が苦手な人に分けてウォーキングのやり方をご紹介していきます。

また、ウォーキングのときに次の3つの持ち物があると、急に陣痛が来たり体調が悪くなったりしても対処することが出来るのでおすすめです。

3つの持ち物
  1. 母子手帳
  2. 保険証
  3. 携帯電話

 

運動が得意な人のウォーキング

運動が得意な人はウォーキングを週に4回、1時間程度行うようにしましょう。

運動が得意な妊婦さん向けのウォーキングの表

1時間のウォーキングを行うと約300Kcal消費することができます。

いつもよりも歩幅を広げて歩くようにすると消費カロリーが上がり、よりダイエットに効果的です。

まとまった時間が取れない場合は朝に30分、夜に30分と分けても問題ありません。

1日の中で1時間歩けるように心がけましょう。

 

運動が苦手な人のウォーキング

運動が苦手な人は週に4回、30分のウォーキングから始めましょう。

運動が苦手な妊婦さん向けのウォーキングの表

30分のウォーキングでは約150Kg消費することができます。

ウォーキングは30分行うだけでもしっかりカロリーが消費されますが、ダイエットとなると少し物足りません。

慣れるごとに歩く時間を増やしていき、最終的には1時間歩けるようにするのがおすすめです。

 

妊婦さんにおすすめダイエットレシピ

今回ご紹介するのはカロリーが抑えられて、ビタミンなどの栄養がしっかりと摂取できる野菜スープです。

きのこが入ることでカサ増しされて、満腹感も得られます。

 

ノンオイル野菜スープ

材料 分量
■キャベツ 半玉
■玉ねぎ 大サイズ2つ
■ニンニク 2片
■きのこ類 お好きなだけ
■セロリ 1本
■にんじん 大サイズ1〜2本
□トマトホール缶 1缶
□コンソメキューブ 2つ
□お水 トマト缶計量4杯
塩胡椒  適量
ドライパセリ 適量

出典:クックパッド

作り方
  1. ■の野菜をなるべく噛み応えのある大きさにカットする。
  2. 大きめの鍋を用意して、1と□をすべて投入する。トマトホールはお玉でつぶす。
  3. フタをして強火で沸騰させる。灰汁を取り除いたら、弱めの中火で野菜が柔らかくなるまで煮込む。
  4. 仕上げにお好みでドライパセリを振って出来上がり

 

まとめ

妊娠中のに体重が増えてしまうと次の3つのことに繋がるので、安全な範囲を越えた場合ダイエットをする必要があります。

体重が増えたときのリスク
  1. 難産になりやすくなる
  2. 妊娠糖尿病になりやすくなる
  3. 妊娠高血圧症候群のリスクが高まるから

過度なカロリー制限や糖質制限を行うと、赤ちゃんの発育が遅れて低出生体重児が産まれる原因にもなってしまいます。

体重が心配な方は医師に相談をして、ダイエットが必要な場合に正しい方法でダイエットするようにしましょう。