お酢は酢酸のおかげで内臓脂肪が減少するという研究があります。
酢酸は脂肪をつくるのを抑え、内臓脂肪を減少させるのでダイエットにはとても効果的です。
その他にも便秘の解消やむくみの改善など多くの効果が認められており、ダイエットにいい効果がたくさんあります。
ただ、いい効果がたくさんあるお酢でも痩せるためにどんどん飲めばいいというわけではありません。
飲み方を間違うと胃が荒れたり、歯が溶けるなどの危険性があります。
また、食欲を増してしまうという可能性もあるので、注意が必要です!
そこで、この記事ではお酢のダイエット効果とデメリットについてお話しします。
記事の最後にはそもそも痩せられる飲み物を紹介しているので参考にしてください。
目次
お酢がダイエットに効果的な5つの理由
お酢がダイエットに良いとよく聞きますが、果たして本当なのでしょうか?
今までに様々なダイエットを試してきて、お酢ダイエットに行き着いた人もいるかもしれません。
今度こそは成功させたいですよね。
お酢にはダイエット効果はもちろんのこと、その他にも女性にうれしい効果もたくさんあります。
ここではお酢がダイエットに効果的な理由を見ていきたいと思います。
内臓脂肪の減少効果がある
お酢の主な成分は「酢酸」です。
この酢酸には、脂肪の合成を抑える役割だけでなく、内臓脂肪の減少効果もあるといわれています。
そのため、食事により脂肪が増えることを抑え、すでに蓄えている内臓脂肪は減らしてくれます。
つまり、ダイエットには最適な効果があると言えます。
ただし、気をつけなければいけないことがあります。
それは、食前には摂取しないことです。
なぜなら、食前に摂取してしまうと胃を荒らしたり健康を害する可能性があります。
詳しくは「2-1.食後がベストタイミング」をご参照ください
そのため、お酢は食事中もしくは食後に摂取するようにしましょう!
腸内環境が整い、便秘が解消される
お酢の摂取により便秘の解消が期待できます。
これは、お酢の酢酸が胃酸の分泌を促して腸を刺激するからです。
腸が刺激されることで、腸の動きが活発になり排便を促してくれます。
つまり、便秘が解消されるのです!
ダイエットしてもなかなか結果が出ない人の中には、便秘が原因である人が多くいます。
ぽっこりお腹で困っている人は、便秘が解消されるだけでお腹が引っ込むことがあるんです。
また、お酢に含まれる酢酸は短鎖脂肪酸の1つで腸のエネルギー源です。
短鎖脂肪酸があることで腸は水分の調整や運動を行うことができます。
そのため、お酢の摂取が腸の働きを活発化させ、腸内環境も整うのです!
血糖値を安定させる
血糖値が低下すると人間は生命の危機であると感じます。
そのため、食欲をわかせて間食や過食といった食行動につながります。
我々が普段糖質を摂取すると胃で消化し、小腸で分解・吸収されます。
そのため、小腸へ入ってくる量が少なくなると血糖値は急激にあがらないわけです。
ある研究ではお酢を摂取した群と摂取していない群とでは、お酢を摂取している人の方が血糖値の上昇が緩やかであるという報告があります。
これは、小腸から糖質が吸収される量がゆっくりとなり、血糖値の変動を抑えるためであると考えられています。
そのため、お酢を飲み続けることにより血糖値が安定するのです。
結果、食欲が安定し、ダイエットにつながります!
むくみが改善できる
お酢に含まれているカリウムは、塩分を排出する作用があります。
この作用により、尿として余分な水分を排泄し、むくみを改善します!
特に女性は下半身がむくみやすく、むくみのせいで足が太く見えてしまう可能性もあります。
そのため、むくみが改善すると体重も見た目も変化することが多くあります。
お酢の中でも果実酢は、他のお酢と比べてカリウムが多く含まれています。
むくみが強い人は果実酢を上手く使ってみてはいかがでしょうか。
血流がよくなる
お酢に含まれるアミノ酸やクエン酸などの有機酸は、血流を改善し、さらさらの血液にする効果があります。
血流が良くなると
- 栄養が全身に巡る
- 様々な臓器や細胞が働ける
- 代謝が上がる
といったような効果が得られます。
その結果、痩せやすい身体を作ることが出来ます。
お酢ダイエットのやり方
お酢ダイエットは簡単に取り組めるダイエット方法ですが、「タイミング」と「量」が重要です。
このタイミングと量を間違えると、ダイエットどころか太るきっかけになることもあります。
お酢の効果を最大限に活かすためにも、ベストなタイミングと適量を知りましょう!
食後がベストタイミング
「1-2.腸内環境が整い、便秘が解消される」でもお伝えしましたが、お酢には胃酸を分泌させる効果があります。
そのため、食前にお酢を摂取すると食欲が増してしまい、ついつい食べ過ぎてしまいます。
せっかくダイエットをしようとお酢を摂取しているのに、食事の量が増えてしまっては元も子もありません。
また、お酢を空腹時に読むと食欲が増すだけでなく、胃を荒らしてしまう可能性があります。
そうなると、炎症が起こり代謝が落ちる原因になります。
まずは適量の食事を摂取してからお酢を飲むようにしましょう!
適量は1日に30ml
やり方はとても簡単で、1日にお酢を30ml程度摂取するだけです。
30mlは大さじ2杯ですね…
濃縮タイプのものやストレートタイプのものなど様々ありますので注意しましょう!
たくさん飲めばその分効果があるというものではありません。
ダイエットに良いからと言って、摂りすぎるのは良くないのでやめておきましょう。
驚愕!お酢ダイエットの気をつけるべき点4選
お酢ダイエットは簡単で取り組みやすいため、気軽に取り組まれる人も多いと思います!
しかし、お酢はタイミングや量を間違えると様々な問題が起こりえます。
ここでは、お酢ダイエットで気をつけるべき点を説明していきます。
歯が溶ける
あなたは、「酸蝕歯」という言葉を聞いたことがありますか?
これは、毎日摂取する飲食物に含まれる「酸」によって、歯のエナメル質が溶ける状態をいいます。
お酢の主成分は酢酸です。
「酸」と付いているだけあって酸性なのです!
歯にはどれくらい酸性かで溶ける基準みたいなものがあります。
酢酸はその歯が溶ける数値を満たしてしまっているので、歯を溶かしてしまいます。※基本的に酸蝕歯は、pH5.5以下で発生すると言われています。
酢のpHは種類にもよりますが、pH2.5〜3.0前後です。
※pHとは水素イオン濃度のことですが、それにより溶液の性質(酸性~アルカリ性の強さ)を表す指標です。
基準となる中性が7で1に近いほど酸性が強くなり、14に近いほどアルカリ性が強くなります。
そのため、継続的に飲み続けると歯が溶けてしまう可能性があるため注意が必要です。
酸蝕歯を予防するためにも、お酢を飲んだ後には
- 口をゆすぐ
- 歯を磨く
などを忘れないようにしましょう!
胃が荒れる
何度も出てきていますが、酢に含まれる酢酸には胃酸の分泌を促す効果があります。
胃酸がしっかりと分泌されることで腸の働きもよくなるためダイエットに効果があります。
しかし、胃酸が分泌されすぎるとどうでしょうか?
胃酸が多くなりすぎると胃を荒らしてしまいます。
胃が荒れるというのは炎症が起こるということです。
炎症が起こると代謝も低下しますし、食事を消化吸収する能力も低下します。
胃を荒らさないためにも、飲み過ぎや空腹時の摂取には気をつけなければなりません。食欲増進効果がある
あなたは、お酢や梅干しなど酸っぱいものを想像して唾液がでてきたことはありませんか?
お酢や梅干しなどの酸味は味覚や嗅覚を刺激して脳の摂食中枢に作用すると言われています。
同時に胃液の分泌を促すため消化が進みます。
これらの働きにより、食欲が増進すると言われています。
そのため、ダイエットをしようと思いお酢を飲みすぎるとかえって太ってしまうこともあるので注意しましょう!
糖質や添加物の過剰摂取
お酢はそのまま飲むには匂いや味が強く飲みにくいです。
そのため、飲むことを目的としたお酢ドリンクでは飲みやすくなるよう味付けがされています。
その中には、
- 果汁だけでなく砂糖や異性化糖といった糖質
- 酸味料や甘味料、着色料などの添加物
が入っています。
- 砂糖などの精製された糖質は血糖値を大きく変動させる可能性がある
- 異性化糖には遺伝子組み換えの危険性がある(安全性が明らかでない)
- 添加物の安全性に関しては明らかでない
これらの理由により、摂取を控える必要はありませんが過剰摂取には注意が必要です。
以下にスーパーなどでよく見かける商品でこれなら大丈夫というものを厳選しました!
ぜひ、購入されるときには参考にしてください。
食事での糖質量が多い人は糖質量(炭水化物量)の少ないものを選ぶようにし、そうでない人は添加物が少ないものを選びましょう!
ミツカンの飲むお酢 | 炭水化物量( /100g) | 添加物 |
レモネード
(フルーティス) |
1.3g | 3種 |
ざくろラズベリー
(フルーティス) |
3.2g | 3種 |
シャルドネ
(フルーティス) |
3.8g | 3種 |
リンゴ黒酢 | 10.5g | 3種 |
ヨーグルト黒酢 | 10.8g | 3種 |
ピンクグレープフルーツ
(フルーティス) |
2.1g | 4種 |
日向夏
(フルーティス) |
2.4g | 4種 |
美酢(ミチョ) | メリット:ブドウ糖果糖液糖を使用していない
デメリット:味によっては添加物が多い、糖質が多い |
お酢以外におすすめの痩せる飲み物
実はお酢以外にも痩せる効果のある飲み物はたくさんあります。
というのも、お酢はダイエット効果ももちろんありますが、歯が溶ける・食欲が増すなどデメリットも大きいです。
その点、ここで紹介する飲み物はデメリットも少なく、自然と生活の中に取り入れることができます。
お酢っていつも飲んでいないですよね?
それだと習慣になりにくく、ダイエットを継続することができません。
ここでは、普段から生活の中で飲むことが多い飲み物を紹介するのでそもそも生活の中に取り入れやすいです。
なので、お酢よりもこちらの方がおすすめですよ!
水・白湯
しっかりと水(白湯)を飲むことで便秘が改善されたり、代謝を高めたりする効果があります。
なぜこのように言われるようになったかというと水分をしっかりと摂ることにより血流が良くなることが一番だと思います。
その他にも、水は硬水であればミネラル含有量が多いため、便秘が解消されやすいです。
そのため、便秘により痩せにくくなっている人には便秘解消により痩せやすい身体になります。
また、白湯は起床時に飲むことにより胃を刺激せずに胃腸を目覚めさせることができます。
そうすることで胃腸の準備が整った状態で朝食をとることができるようになります。
そうして朝食の消化・吸収が行いやすくなり、代謝を高めます。
コーヒー
コーヒーに含まれるカフェインには代謝をアップさせる働きがあります。
ただし、そのときに活用しやすいものを使って代謝をあげます。
そのため、食後などのように糖質が充足されている状態で飲むことが大切です。
もし、食前や脂質が多い食事でコーヒーを摂取すると脂質代謝を促進します。
そうすると糖代謝が低下するため注意が必要です。
ただ、カフェインには眠気覚ましの効果もあります。
そのため、夜の睡眠に影響をあたえないように15時頃までにしましょう!
結論
コーヒーを飲むときは15時までで食事中もしくは食後に飲むようにしましょう!緑茶
ある研究では、緑茶に含まれるカテキンには褐色脂肪細胞を活性化させる働きがあることがわかっています。
褐色脂肪細胞は脂肪を主に熱エネルギーに変え、体温などを上昇させると言われています。
そのため、緑茶を飲むことで褐色脂肪細胞が活性化し、エネルギー消費量が増加するといわれています。
また、他の研究では
- 肝臓での脂質代謝が高まり、エネルギー消費が高まる
- カテキンを摂取し続けると食事の脂肪燃焼を上昇させ、食事による消費エネルギーを増加させる
ということがわかっています。
このように、緑茶に含まれるカテキンの効果により、代謝やエネルギー消費があがるため、ダイエットにはとても効果があります。
お茶に含まれるカテキン量(Cha Style~お茶の荒畑園HPより引用)
お茶の種類 | |
玉露 | 0.23g |
紅茶 | 0.1g |
煎茶 | 0.07g |
ほうじ茶 | 0.04g |
番茶 | 0.03g |
烏龍茶 | 0.03g |
玄米茶 | 0.01g |
炭酸水
炭酸水は炭酸ガスにより満腹感を感じることができ、食べ過ぎを抑えることにつながります!
炭酸水はガスでお腹が膨れる感覚になるため、満腹感を得ることができます。
そのため、食前や食事中に飲むことで食事量を抑えることができるのです。
つまり、炭酸水でお腹が膨れ食事量や食欲を抑えることができるため、ダイエットにはおすすめです!
プロテイン
プロテインを摂取することで筋肉を落とさずダイエットが可能です。
ダイエットを行ううえで摂取カロリーを控えることは重要です!
しかし、摂取カロリーを抑えると足りないエネルギーを補おうと筋肉や脂肪を削ることになります。
ダイエット中においては脂肪を削ってくれることはありがたいことですが、筋肉を削られてしまっては困ります。
そこで要となるのがたんぱく質をしっかりと摂ることです。
その手段として、プロテインを使うと低カロリーでたんぱく質を補うことが可能となります。
ただ、注意すべき点としてたんぱく質も摂りすぎには注意が必要です。
食事でしっかりと摂取できているのであれば必要がないことが多いです。
しかしながら、肉などを食べると消化できない、胃腸の調子が悪いなどの方は消化がしやすいプロテインが役に立ちます。
プロテインはほとんど消化を必要としないため、肉などの固形物を摂取するよりも容易に吸収することができます。自分の状態にあわせて旨くプロテインを使用してみましょう!
まとめ
お酢には内臓脂肪の減少や、脂肪の合成を抑える効果があります。
ですが、その効果ばかりに期待しているとダイエットは成功しないかもしれません。
最初に食生活の改善をしてからお酢をサポートで使うようにしましょう。お酢で有名なミツカンが研究結果を元に、「お酢はダイエットに良い!」と、ホームページ内でも紹介しています。
しかし、その研究結果はBMIが25〜30の人を対象としていて、なおかつ男性と女性の比率が書いていないのです。
男性と女性では身体の違いもありますし、BMI自体が高くないけど理想の体型を目指してダイエットしている人だっているはずです。
BMIが25より低い人にも効果があるのかなど、どのような状態の人に効果があるのかまでは説明されていません。
脂肪が多い人が痩せたのは間違いないので、お酢にダイエット効果はありますが、過剰に期待しない方が良さそうですね…
お酢をしっかり摂取していて、タイミングが完璧でもラーメンを食べていては意味がなくなってしまいます。
お酢はダイエットのお手伝いをしてくれるサポート役です。食生活を見直すことから始めるとダイエットはうまくいくかもしれません。
参考文献
JStage:酢酸の生理機能性
mizkan:肥満気味の方の内臓脂肪の減少
tandfonline.com:Vinegar Intake Reduces Body Weight, Body Fat Mass, and Serum Triglyceride Levels in Obese Japanese Subjects
健康長寿ネット:カテキンの種類と効果と摂取量
Trace Nutrients Research:エピガロカテキンガレート(EGCG)による摂食抑制に関する研究
体力科学:褐色脂肪組織の熱産生とエネルギー代謝
Trace Nutrients Research:食品成分による褐色脂肪組織機能更新作用を介した熱産生機構