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アラベスクで足を高く上げるには
まず、バレエダンサーの皆さんは日常生活ではほぼ見ることがないくらいの可動域を持っていらっしゃる方が多いです。 恐らく、可動域が半端ではないので、皆さんご自身の身体に対して敏感です。 そこでよく耳にするのが「足を上げた時に背骨が詰まっている感じがする」という言葉です。 なぜ足を上げた時に背骨が詰まっている感じがするのか? この問題を解決するには、色々とあります。 そしてこの原因を解決する為に必要なことは、「足が高く上がらないんです。」というダンサーにも有効です。
足が高く上がらない原因
この問題点については、何回も僕もコラムに書いていますが
- 柔軟性の問題
- 安定性の問題
- 痛みの問題
細かく言ったらまだまだありますが、こんなところでしょう。 真っ先に皆さんがぶちあたる大きな壁が柔軟性の問題だと思われます。 何せバレエの動きは、尋常ではないくらいの可動域を要求されますので、仕方がないです。 そして柔軟性の問題は、コアの問題(安定性の問題)と密接な関係があります。 どのくらい密接な関係かと言うと、美味しいコーヒーを飲む為の豆が挽きたてか挽きたてじゃないかってくらいです。 逆にわかりにくかったら、ごめんなさい。最近の若者は「サーセン」って謝るらしいですよ。多分、人伝てに話が伝わる度に過大表現になっているのだと思いますが。 では、幼少期からバレエを始めていて「私に可動域なんか問題ないわ」という人には、あれですが アラベスクに必要な柔軟性が求められる部位を上げていきましょう。
アラベスクには、どこの柔軟性が必要なのか
- 支持する足首の柔軟性
- 上げる方の股関節の柔軟性(腿の前)
- 胸の背骨の柔軟性(胸椎)
はっきり言ってしまえば、答えは全部ですが、主にこの3つの可動域が重要になってくると思います。 足首の問題で、「つま先が伸びないなんてずっと悩まされているわ」なんて方が大勢いらっしゃるかと思いますが まず、足首は、体重をかけた状態で伸びないのか、体重をかけていない状態でも伸びないのかハッキリとスッキリ!とさせておいた方が良いでしょう。 座っている状態でつま先が伸びるのに立ってつま先立ちをしたら伸びないってことも意外と多いです。 これがどっちのタイプなのかで実践すべきストレッチとトレーニングが異なります。
つま先を伸ばしやすくするストレッチ
つま先を伸ばしやすくする為には、部位を分けた方が良いです。
- 足の指
- 足の甲
- 足首
この3箇所を分けてストレッチすることが有効です。 どこか1箇所で緊張が生まれると全体に派生しやすいからです。 まずは、体重をかけないで 座った状態でストレッチをします。 自分の手で足の各部位を30秒ずつは伸ばした方が良いです。 そしてポイントになるのは、緊張が強い人は、スネの前の筋肉を柔らかくしてあげた方が良いです。
フォームローラーやストレッチポールまたは、セルフマッサージでも可能です。 具体的に ストレッチ30秒→スネの前の筋肉を緩める→繰り返す(3setくらい) 意外と皆さんストレッチは、ストレッチだけ。筋肉のマッサージは、マッサージだけ。と単独になりがちです。 なので、組み合わせて行うと相乗効果で相当変わると思います。 最後に体重をかけてつま先立ちを行って、柔軟性が上がったのか実感してみましょう。 最後の一工夫で、体重をかけるというのもポイントです。なぜポイントになるのかってことは、メルマガにでも書きます。 ヒントは、○○○○です。 別に当てたからって10万円もらえるとかそういうのはやってないです。
股関節を柔らかくするストレッチ
アラベスクで必要なのは、足がどれだけ持ち上げられるのか(後ろに引けるのか)ということです。 しかし、解剖学的に股関節を後ろに引く(持ち上げられる)可動域は、15°程度です。(腸骨大腿靭帯があるから) そんなわけないじゃん。これだからバレエやったことないやつはわかってないんだよ。実際に足が高く上がっている人なんていっぱいいるじゃん。って怒られそうですが これには、裏話があります。 実はこれってターンアウト(外旋)をすることで可動域を最大限にまで上げることができます。 なので、ターンアウトがしっかりと出来ないと足が後ろに引けないってことになります。
- 股関節の前のストレッチ(太ももの前)
- 股関節のターンアウトのストレッチ(股関節の外旋)
が足を高く上げるためには、必要だってことになります。 股関節の前のストレッチは、足を立てに開いて後ろの股関節の前を伸ばします。ランジのような感じですね。 ネットで腸腰筋のストレッチとかで検索すれば、ヒットするかな。 ターンアウトのストレッチですが、内腿の筋肉のストレッチなどが有効です。例えば、開脚とかね。 この辺は、結構複雑で太ももの前の筋肉が硬いということとターンアウト出来ないが複雑に絡みあっています。 あと大腿筋膜張筋とか腸脛靭帯とか。なので、詳しくは今度書きます。 太ももの前のストレッチ→内腿のストレッチ→それぞれの筋肉をマッサージ(3setくらい) こんな感じで繰り返しましょう。 足首を同じで体重をかけてターンアウトが楽になったか確認して下さい。
胸の背骨を柔らかくするストレッチ
たまたま、画像があったので載せておきます。 こんな感じで胸の背骨をストレッチしてあげましょう。 こんなに反れないよって人は 胸の背骨のストレッチ→腹筋のマッサージ(3setくらい) 腹筋は、セルフマッサージでも良いですが、ドクターエアのストレッチローラーの方がオススメです。
コア(安定性)の問題
コアや体幹を鍛えたらパフォーマンスが上がる。と微妙に違った解釈をして自己流でトレーニングをしている方が多いですが、柔軟性がなければ、安定性の世界には進めません。 なぜなら、カクカクの関節を持ち合わせたロボット人形と微調節できる関節を持ち合わせたロボットを想像してください。 どちらにアラベスクの様な動きをさせた時にテーブルで安定して置いておくことが出来ますか? 安定して置いておくことができるのは、後者であるということは明確でしょう。 なので、人間も微調節出来る関節を持ち合わせる必要があります。 えっでも微調節と柔軟性は関係がないんじゃ・・・って突っ込まれそうなので、サラッと書いておきますが 足を高く上げるための柔軟性がなければ、微調節できるセンサーを持ち合わせていないことになります。 つまり、柔軟性があるということは、単に柔らかいというだけではなく、筋肉の伸び縮みに敏感だということです。 しかし、これはコアの問題の大前提にしか過ぎず、これだけでは必要条件であり、必要十分条件ではありません。
コアについて深入りした記事をこちらでまた書くと訳がわからなくなってしまうと思いますので、前回のコラムを見てみて下さい。
痛みの問題
前述した通り、バレエでは大変複雑で難しい動作を要求されますので、怪我も少なくはないです。 もし仮に、あなたが痛みを抱えている状態で無理をして踊っているのなら、長期的に考えてあまり良いことはありません。 というのも、人は痛みを感じると上手く筋肉を働かせることが出来なくなってしまいます。 それは、自然に痛みをかばったり、痛みが発生することで上手く筋肉に力が入らなくなったりするからです。 そんな状態で踊り続けると今は良いのかもしれませんが、後々トラブルの原因になりますので、早期治療とリハビリをすることをオススメします。 身体を痛めるということは、あなたの動きが効率の悪い動作になっている可能性もありますから、パーソナルトレーニングなどで改善をすることも良いと思います。 今日はこれでお終いです。
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