
チーズはカロリーが高くて、ダイエット中に食べると太りやすいというイメージがありませんか?
実は、チーズに含まれている脂質は肉などに比べると4〜5倍も早く分解されるので、太りにくいことがわかっています。
太りにくいということから、ダイエットのプロであるボディビルダーも減量の際にカッテージチーズを食べるほどです。
ただし、全てのチーズがダイエット中に食べられるというわけではありません。
チーズは確認されているだけでも1000種類以上あると言われているので、ダイエット向きのチーズを選ばないと太りやすくなる可能性もあるのです。
そのため、タンパク質が10g前後含まれていて、糖質が10g以下のチーズを選ぶ必要があります。
そこで、今回の記事ではチーズをダイエット中に食べても太りにくいということを知っていただくために、チーズに隠されているダイエット効果を7つご紹介します。
この効果がわかれば、チーズをダイエット中に食べても良い理由がわかるはずです。
その後にダイエット向きのチーズを5つご紹介するので、あなたが今後食べるチーズの参考にしてください。
チーズのダイエット効果
チーズは主に7つのダイエット効果がある食べ物です。
特徴的なのは「チーズの脂質は太りにくい脂質」だということでしょう。
本来であれば、脂質はカロリーが高い(1gあたり9Kcal)栄養素なので食べると太りやすいです。
ですが、チーズの脂質は脂肪になる前に体を動かすエネルギー(飽和脂肪酸)として使われます。
つまり、食べても太りにくいので、ダイエット中に食べても問題ないのです。
このお話も含めて、ここからチーズのダイエット効果についてお伝えしていきます。
チーズの脂質は体内で分解されやすい
チーズに含まれている脂質(以下、脂質と記載)は、お肉に含まれている脂質(長鎖脂肪酸)に比べて4〜5倍早く体内で分解されます。
なぜなら、チーズの脂質は短鎖脂肪酸と中鎖脂肪酸というエネルギーとして消費されやすい脂質だからです。
お肉に含まれている長鎖脂肪酸は、分解されるまでに時間がかかって摂りすぎると脂肪になってしまいます。
しかし、短鎖脂肪酸と中鎖脂肪酸は小腸でほとんどが吸収されて、肝臓へ運ばれます。
肝臓に運ばれた後はすぐに体を動かすエネルギーとして使われるので、脂肪になりづらいのです。
豊富なタンパク質で身体を作る
チーズは100gあたり10g〜20g以上のタンパク質が含まれていて、代謝を維持してくれます。
ダイエット中は食事制限によって肉などのタンパク質が含まれている食べ物をたべなくなるので、タンパク質が不足がちです。
タンパク質が不足すると筋肉が減り、代謝が下がって痩せにくい体になってしまいます。
しかし、チーズは肉よりも多い(鶏肉で20gほど)100gあたり29gものタンパク質が含まれています。
チーズからタンパク質を補給することで、代謝を下げずに痩せられるのでダイエットに効果的です。
※ただし、チーズの種類によっては100g食べることは現実的ではありません。カロリーが高くて逆に太りやすくなってしまいます。
低GI食品なので太りずらい
チーズはGI値が低い食べ物なので、たべても太りにくいです。
GI値は血糖値が上昇する早さを表す数値で、数値が高いほど血糖値が上がりやすいことを指しています。
食べ物 | GI値 |
白米 | 84 |
うどん | 80 |
玄米 | 54 |
牛肉 | 45 |
チーズ | 30 |
血糖値の上昇が早いとインスリンが大量に分泌されて、余分な糖質を脂肪に変えてしまいます。
お米やパンはこのGIが高いので太りやすいと言われているのです。
ですが、チーズのGI値は30で白米などに比べると低く、血糖値が緩やかに上がっていきます。
血糖値は急上昇しなければインスリンを過剰に分泌することもないので、チーズは太りにくい食べ物といえるでしょう。
ビタミンB2が豊富だから脂肪を燃焼する
ビタミンB2は脂肪を燃焼して、体を動かすエネルギーに変える働きを助けます。
チーズ100gで1日に必要なビタミンB2の量がおよそ半分含まれているので、ダイエットにとても向いています。
また、脂質の代謝を助けてくれることから、脂っこい食べ物と一緒に食べると太りにくくなる効果もあります。
ビタミンB2は水溶性ビタミンなので体内に貯めておけず、余った分は排出されてしまいます。
そのため、微量でも毎日摂取すると太りにくくなる栄養なのです。
※ただし、チーズの種類によっては100g食べることは現実的ではありません。
腹持ちが良く食欲を抑える
チーズに含まれるタンパク質が、体内でレプチンというホルモンを分泌させて空腹感を抑えてくれます。
レプチンは脂肪細胞から分泌されるホルモンで、満腹中枢を刺激して食欲を抑える効果があります。
つまり、チーズを食べるだけで食欲を抑えることができるのです。
しかも、レプチンは脂肪が多い人ほど分泌される量が多いので、ダイエットの強い味方となってくれるはずです。
※食べ過ぎで脂肪が多くなっている人は、レプチンの受容体の感度が悪くなってレプチンの効果が弱くなる可能性があります。レプチンについて詳しく知りたい人はダイエット中にレプチンで食欲を抑える方法と分泌量を増やす方法をタップしてください。
ダイエット中に嬉しい美肌効果がある
チーズはビタミンB2やビタミンAといった、肌や髪の艶を美しく保つ成分が含まれています。
この2つのビタミンは細胞が生まれ変わる際に消費されるビタミンで、不足すると髪が痛んだり肌荒れしたりしてしまいます。
特にビタミンAは肌の中にあって紫外線防止剤として働いていますが、紫外線によって破壊されてしまうので不足しがちなビタミンです。
チーズは肌と髪に重要なビタミンが豊富に含まれているので、女性に嬉しい食べ物といえるでしょう。
便秘を改善して痩せやすい体質にする
チーズは牛乳を発酵させて作っていて、乳酸菌が豊富に含まれています。
この乳酸菌は腸の中で善玉菌として働き、便秘の原因となる悪玉菌を減らす整腸効果があるのです。
腸内環境が悪くなっていると、悪玉菌の中でも栄養を余分に吸収してしまうデブ菌(フィルミテクス門)が増えます。
そうすると、あまり食べていないのにも関わらず太りやすくなってしまいます。
チーズの乳酸菌は腸内環境を酸性に傾けて、悪玉菌を退治してくれるので便秘の解消に効果的なのです。
※乳酸菌の便秘解消について詳しく知りたい人は意外と知られていない乳酸菌の4つの効果とは?オススメの乳酸菌3選をタップしてください。
ダイエットに向いているチーズの選び方
ここまでチーズに7つのダイエット効果があることをお話しましたが、全てのチーズがダイエットに向いているわけではありません。
チーズによっては糖質が多く血糖値が上がりやすいものや、そもそものカロリーが高すぎるものもあるからです。
なんとチーズは原料や製法によっては1000種類以上あると言われているので、ダイエット向きのチーズを知らないと太りやすくなってしまうこともあります。
そこで、ここからはダイエットに向いているチーズの選び方をご紹介していきます。
ここでご紹介する通りにチーズを選べば、ダイエット中でもチーズを食べられるので参考にしてください。
高タンパク低糖質のチーズを選ぶ
ダイエットに向いているのはカッテージチーズやリコッタチーズのような高タンパクで低糖質のチーズです。
具体的にはタンパク質が10g前後、糖質は10g以下のチーズを選びましょう。
チーズでタンパク質を10g摂ると、女性が1日に必要なタンパク質の約5分の1を摂取できます。
その他は食事から摂れるので、10gあれば問題ありません。
また、糖質は出来るだけ低い方が良いので10g以下とさせていただきます。
チーズによっては糖質が高いパルメザンチーズなどダイエット中に、避けなくてはいけないものがあるため注意が必要です。
100gあたり200Kcal以下のチーズを選ぶ
チーズは100gで200Kcal以下のものを選びましょう。
なぜなら、チーズだけで200Kcal以上とってしまうと、1日の消費カロリーを上回る可能性が高いからです。
例えば、パルメザンチーズのようにカロリーが高いチーズは避けるべきです。
チーズの脂質はエネルギーとして消費されやすいですが、食べ過ぎれば脂肪になってしまいます。
チーズを食べる際は必ず栄養成分表示を見てカロリーの確認をしましょう。
満腹感が欲しい人にはカットチーズがおすすめ
空腹からついつい食べ過ぎてしまう人は、あらかじめ小分けされているカットチーズを選んでください。
カットチーズであれば自分がどのくらいの量を食べているのかわかりやすく、食べ過ぎを防ぐことが出来るからです。
パッケージに1つあたりのカロリーが記載されているので、カロリーがオーバーすることもないでしょう。
ダイエットにおすすめのチーズ5選
ここからはダイエットに向いているチーズの選び方を元に、ダイエットにおすすめのチーズを5つご紹介していきます。
ここでご紹介している以外のチーズは、カロリーが高いだけではなくタンパク質やビタミンが少なくてダイエット向きではありません。ダイエットのためには、ご紹介する5つのチーズを選ぶようにしましょう。
※チーズは200Kcal以下のものが少ないので、200Kcal以上のものも含まれています。
カッテージチーズ
カロリー(100gあたり) | 105Kcal |
タンパク質 | 13.3g |
脂質 | 4.5g |
糖質 | 1.9g |
ビタミンA | 37μg |
ビタミンB2 | 0.15mg |
カッテージチーズはチーズの中でも特にカロリーが低く、ダイエット中に食べても太りにくいといえます。
それは、ダイエットのプロであるボディビルダーも減量の際にカッテージチーズを食べるほどです。
脂質が少なく、少し食べ過ぎても太りにくいチーズなのでカッテージチーズを食べていれば間違いありません。
リコッタチーズ
カロリー(100gあたり) | 162Kcal |
タンパク質 | 7.1g |
脂質 | 11.5g |
糖質 | 6.7g |
ビタミンA | 160μg |
ビタミンB2 | 0.21mg |
リコッタチーズは栄養がバランスよく含まれていて、カロリーも低いチーズです。
糖質の量はここでご紹介するチーズの中で最も多いですが、太る量ではありません。
むしろほんのり甘みを感じられるので、美味しく食べられるチーズなのです。
モッツァレラチーズ
カロリー(100gあたり) | 276Kcal |
タンパク質 | 18.4g |
脂質 | 19.9g |
糖質 | 4.2g |
ビタミンA | 280μg |
ビタミンB2 | 0.19mg |
モッツァレラチーズは多少カロリーが高いですが、タンパク質が多いので問題ないでしょう。
製造する過程で水を混ぜて作られているので、食感がモチモチしていて食べ応えがあります。
そのため、カロリーが高くても食べすぎることがないチーズです。
ただし、水を含んでいる分腐りやすいので、買ったその日に食べるようにしましょう。
カマンベールチーズ
カロリー(100gあたり) | 310Kcal |
タンパク質 | 19.1g |
脂質 | 24.7g |
糖質 | 0.9g |
ビタミンA | 140μg |
ビタミンB2 | 0.48mg |
カマンベールチーズはここでご紹介するチーズの中で最も糖質が少ないチーズです。
そのため、食べても血糖値が上がりにくくダイエット向きといえます。
ただし、脂質が多く含まれているので食べ過ぎには気をつけなければいけません。
ゴーダチーズ
カロリー(100gあたり) | 380Kcal |
タンパク質 | 40.0g |
脂質 | 29.0g |
糖質 | 1.4g |
ビタミンA | 270μg |
ビタミンB2 | 0.33mg |
ゴーダチーズは今回ご紹介するチーズの中で最もタンパク質が多いです。
それに伴ってカロリーも高くなるので、食べ過ぎに注意が必要でしょう。
ゴーダチーズを食べるときは50gほどにすることをおすすめします。
※各チーズの栄養素は日本食品標準成分表を参考にしています。
ダイエット中に食べても太らないチーズの食べ方
- 間食に100gのチーズを食べる
- 一口につき30回以上噛む
間食に食べることで次の食事の食べ過ぎを防ぐことができるので、食事制限がより楽になるからです。
また、1口につき30回以上噛むことでさらに満腹中枢を刺激できます。
次の食事量を抑えるためにも必ず噛む回数は増やすことをおすすめします。
まとめ
チーズは脂肪になりにくい脂質が含まれていたり、タンパク質が豊富だったりとダイエットに良いことばかりの食べ物でした。
間食に食べることで食欲を抑える効果があるので、もしあなたがダイエット中なら間食はチーズがおすすめです。しかし、チーズの種類は数えきれないほどあるので、種類によっては高カロリー高糖質で太りやすいものもあります。
今回ダイエットにおすすめのチーズ5選でご紹介したチーズなら、ダイエット中でもチーズが食べられるので参考にしてください。