ダイエットを始めてから順調に体重が減っていたのに、なかなか減らなくなって不安に感じていませんか?
もし、あなたの体重が1週間以上変わっていないのなら「停滞期」に入っているでしょう。
停滞期の原因は主に体の状態を一定に保つホメオスタシスの機能が働いて、これ以上脂肪を減らさないように体重が落ちなくなることです。
ダイエットをしているほとんどの人に起こることで、実際に私が-13Kgのダイエットに成功したときも1週間以上の停滞期に入りました。しかも、停滞期は1ヶ月以上続くことがあります。
そのため、出来るだけ早い段階で停滞期を抜け出さないと、体重が変わらないことに悩まされてダイエットに挫折する原因にもなってしまうでしょう。
そこで、今回の記事では私も実践した停滞期を抜け出す方法を3つご紹介します。
ご紹介する方法を実践して頂ければ、1日で停滞期を抜け出すことも出来るので参考にしてください。
目次
ダイエットにおける停滞期とは?
停滞期はダイエットをしていても、1週間以上体重が変わらなくなる期間のことです。
今まで通りのダイエットをしても体重が全く変わらず、そこで諦めてリバウンドしてしまうこともあります。
ただ、停滞期はダイエットをしているほとんどの人が経験することなので、停滞期がなぜ起こるのか知っていれば対策がとれるはずです。
まずは、停滞期がどういうものなのか確認しておきましょう。
ダイエットの停滞期に入るタイミング
1ヶ月に体重が5%減ると停滞期になるといわれています。
例として50kgの人であれば2.5kg、60kgの人であれば3.0kgです。
一般的にはこう言われていますが、停滞期に入るタイミングには個人差があります。
実際に根拠となる論文を探しましたが、見つけることはできませんでした。
個人差があるため、体重が落ちにくくなった期間を停滞期と考えるようにしましょう。
停滞期の期間:体重が1週間以上変わらなくなる期間
先ほどもお伝えした通り、停滞期とはダイエットをしているのに1週間以上体重が変わらなくなる期間のことです。
個人差がありますがダイエットを始めて大体1ヶ月ほど経つと、ある日を境に体重が減らなくなります。
むしろ、今までと同じ食事のはずなのに体重が増えてしまうこともあるほどです。
下記の画像を見るとわかる通り、体重が変わらない時期を過ごしてそこから体重が増えています。
これは私が-13Kgに成功したときの体重記録です。
画像のように1週間以上体重が変わらない、もしくは体重が増えてしまっているなら停滞期に入っているでしょう。
また、ダイエットの停滞期は肥満を伴う糖尿病患者に対する減量指導でも確認されているので、ダイエットをしていれば医学的に誰にでも起こるものだといえます。
※1ヶ月に体重の5%が減ると停滞期になると言われていますが、体重が落ちる時は単に水分が抜けることなども考えられるので定かではありません。実際にそのような研究も見つかっていないのです。
通常、ダイエットの停滞期は1ヶ月ほどで抜け出せる
停滞期は何か特別な対処をしなくても、そのままダイエットを続けていれば1ヶ月ほどで抜け出すことができます。
なぜなら、停滞期は一時的な体の防衛反応だからです。
食事制限をすると体は急激な栄養不足に耐えるために、代謝を下げたり脂肪を溜め込んだりします。
その結果、停滞期に入って体重が落ちなくなっていきます。
しかし、通常は1ヶ月ほどで栄養のない状態に慣れるので、また体重が減っていくのです。
なぜ、ダイエット中に停滞期になるのか。原因解説
停滞期になる原因は全部で4つあります。その中でもホメオスタシスの機能で代謝が下がり、体重が落ちなくなるのがもっとも多い原因でしょう。
ホメオスタシスの機能が働くとエネルギーを節約しようとして代謝が下がります。
その結果、食事の量を減らしても体重が全く変わらなくなるのです。
そのほかにも停滞期になる原因があるので、詳しく解説していきます。
ホメオスタシスの機能が働いている
停滞期はホメオスタシスの機能が働き、代謝が下がることで起きてしまいます。
ホメオスタシスは、恒常性と呼ばれている生命維持のために様々な機能を一定に保とうとする働きです。
身近なものでいうと体温調節や血糖値の維持などがあります。
体重が減るのは食事制限や運動によるエネルギー消費のおかげですが、体にとって栄養が不足しすぎると生命維持の危険を感じてしまうのです。
生命維持の危険を感じるとこれ以上エネルギー不足にならないように、栄養の吸収率を高めて代謝を下げようとします。
そうすると、どれだけ食事の量を抑えたとしても体重が減らなくなる停滞期に入ってしまうのです。
栄養が不足して代謝が下がっている
ダイエット中は食事量が減ることで栄養が不足して、代謝が低下します。
栄養が不足しやすい食事をしていると、代謝が常に低い状態が続いて停滞期に入ります。
特に不足する栄養がビタミンB群です。
ビタミンB群は糖質と脂質、タンパク質の三大栄養素をエネルギーに変えて体を動かす働きがあります。
もし、ビタミンが不足すると食べ物の栄養がエネルギーに変わらずに、脂肪として蓄えられてしまうのです。
そのため、食事量を減らしても体重が減らずに停滞期になってしまいます。
女性ホルモンのバランスが崩れている
女性ホルモンのバランスが崩れると、脂肪や水分を溜め込みやすくなって停滞期になってしまいます。
これは特に生理中に起こりやすい現象です。
生理前から生理中はプロゲステロンが増えて、女性ホルモンのバランスが崩れます。
プロゲステロンはインスリン感受性を低下させるホルモンです。
インスリン感受性が低下すると血糖値の上下が激しくなるので、インスリンが大量に分泌されて糖質が脂肪に変えられてしまいます。
つまり、栄養を吸収して太りやすくなってしまうのです。
さらに、プロゲステロンは血漿成分(水分)を血管の外へ滲み出させる働きもあります。
それにより、むくんでしまって水分で体重が増えることも考えられます。
食事や筋トレの内容がずっと同じ
食事や筋トレの内容が1ヶ月ほど同じ内容が続いても、停滞期になってしまうと考えられます。
本来であれば、体重が減ると基礎代謝も下がっていくので、それに合わせて食事を減らしたり筋トレを増やしたりする必要があるのです。
しかし、多くの人は体重が減るごとに基礎代謝が下がっていくことを知らずに、食事内容などをそのままにしてダイエットしてしまいます。
例えば、ダイエットを始めた当初は基礎代謝が1600Kcalだった人も、1Kg痩せるごとに基礎代謝が低下していきます。
それなのに5Kg痩せた後もダイエットを始めた当初と同じ食事をしていては、体重が減らなくなるでしょう。
筋トレも同様で、体は負荷に慣れていくので常に刺激を強くするなど(オーバーロードの原則)内容を変えないと効果が出なくなってしまうのです。
ダイエット中の停滞期を抜け出す3つの方法
ここからは停滞期を抜け出す方法を3つご紹介していきます。
特に食事量を増やすチートデイを作ることは効果的で、医療現場の減量指導でも行われているほどです。
私も停滞期に入ったときはチートデイを作って、1日で停滞期を抜け出すことができました。
もしあなたが今停滞期に入っていて、体重が減らないことに不安を感じているなら実践してみてください。
食事量を増やすチートデイを作る
- 好きなものを食べる日を1日だけ決める
- その日は好きなものを大量に食べる(2000Kcal以上)
- チートデイの翌日からは今まで通りのダイエットをする
停滞期を抜け出すのにもっとも効果的なのがチートデイです。
チートデイとは1日だけ好きなものを食べて、ダイエットの休憩日を作ることをいいます。
好きなものを好きなだけ食べることで、体は「栄養が足りている」と感じます。
そうすると、ホメオスタシスの機能が抑えられて体重がまた減り始めるのです。
チートデイから1〜2日は体重が増えるものの、そのあと体重が減っていきます。
現在、停滞期に入っているあなたはチートデイを作って、好きなものをたくさん食べるようにしましょう。
筋トレの内容を大きく変える
ダイエットの一環として筋トレを行なっている人は、現在行なっている筋トレの内容を大きく変えるようにしましょう。
例えば、毎日スクワットだけしている人であればスクワットに加えて、腹筋も行うようにします。
今までの筋トレ | 変えた筋トレ |
毎日スクワットを20回3セット行なっている | スクワットに加えて腹筋を20回3セット行う |
スクワット、腕立て、腹筋を毎日10回3セット行なっている | 全ての回数を20回に増やす |
筋トレを週に2回だけ筋トレを行なっている | 筋トレを週に4回に増やす |
腹筋を毎日100回行なっている | 腹筋を50回にして、スクワットを加える |
筋トレはオーバーロードの原則というルールがあって、今行なっている負荷を徐々に上げていかないと効果が出ないようになっています。
つまり、筋トレの刺激に体が慣れてしまって、筋肉が成長しなくなっていくのです。
上記の表を参考にして筋トレの内容を変えるようにすれば、停滞期を抜け出すことができるでしょう。
カリウムが含まれている食品を食べる
カリウムをとることで余分な水分を排出して、停滞期を抜け出すことが可能です。
停滞期は代謝が低下して脂肪が落ちなくなるのと同時に、水分を溜め込んで体重が変わらないことも考えられます。(特に生理中)
水分だけで2〜3Kg溜め込むこともあるので、むくむだけで体重が落ちなくなるのです。
カリウムは体に溜まっている余分な塩分や水分を排出する働きがあります。
そのため、カリウムをとれば水分が排出されて停滞期を抜け出すことが出来るでしょう。
食事摂取基準でカリウムは1日に2,600mg以上とることが推奨されています。
たくさんとっても健康に悪影響がないので、1日に出来るだけ多くのカリウムを摂取するようにしてください。
食べ物 | カリウムの量(100gあたり) |
アーモンド | 770mg |
アボカド | 720mg |
ほうれん草 | 690mg |
小松菜 | 500mg |
バナナ | 360mg |
ダイエット中の停滞期を予防してスムーズに体重を落とすコツ
停滞期はそもそも予防することができます。
予防することができれば体重が落ちない期間を過ごすこともなく、最短でダイエットに成功します。
私は-13Kgのダイエットに成功しましたが、チートデイの効果を確かめるためにわざと停滞期に入りました。
通常、ここで紹介するコツを抑えてダイエットすれば停滞期に入ることもありません。
事実、4ヶ月のダイエットの中で停滞期に入ったのは1度だけでした。
ダイエット中の停滞期を抜け出す3つの方法でご紹介した方法で停滞期を抜け出したあとは、今からお伝えするコツを押さえてダイエットしましょう。
1ヶ月以上同じメニューを食べない
ダイエット中は食べ物のメニューを1ヶ月ごとに変えるようにしましょう。
食べるものが一緒だとカロリーはずっと変わらないので、食事量が減らずに停滞期に入ってしまうからです。
ダイエットをしていると食べるものが限られて、つい同じメニューを食べがちです。
これでは食事の内容に慣れて食べる量が増える可能性もあります。
停滞期に入らないために1ヶ月ごとに食事のメニューを変えるようにしましょう。
筋トレの内容を1週間ごとに変える
筋トレは同じメニューを1週間以上続けずに、1週間ごとにメニューを変えるようにしましょう。
1週間ごとに筋トレのメニューを変えることで、体が慣れる前に筋肉に違う刺激を与えられます。
筋トレの種目を全て変えるまでいかなくても、順番を変えたり回数を増やしたりするだけでも効果があります。
最初の1週間 | 次の1週間 |
スクワットを毎日10回3セット | スクワットを毎日20回3セット |
腹筋を毎日10回3セット | 腹筋を毎日20回3セット |
スクワット、腹筋を10回3セットずつ | スクワット、腹筋を20回3セット |
週に2回の筋トレ | 週に4回の筋トレ |
スクワット、腹筋を20回3セット | スクワット、腹筋に加えて腕立て伏せも行う |
いつも同じ種目の順番で、同じ回数で行うことだけ避けるようにして筋トレすると停滞期に入ることはありません。
栄養バランスを整える
糖質制限や特定の食品しかとらない過度な食事制限はせずに、栄養バランスが整った食事制限を行うようにしてください。
栄養素はそれぞれ役割が決まっていて、どれか欠けるだけでも代謝が下がってしまいます。
栄養素 | 役割 |
糖質(炭水化物) | 体を動かすエネルギーになっている |
脂質 | ホルモンや細胞膜を構成している |
タンパク質 | 筋肉やホルモンの材料となる |
ビタミン | 栄養素の代謝をサポートしている |
ミネラル | 栄養素の代謝をサポートしている |
特に白米などの糖質を減らしがちですが、糖質は体を動かすエネルギーに変わるので不足すると代謝が下がりやすいです。
4ヶ月で13Kg痩せてわかったダイエットの食事に必要な8つのポイントを見れば栄養バランスが整った食事ができるようになるので参考にしてください。
生理1週間前から豆乳を飲む
生理になる1週間前から豆乳を飲むと女性ホルモンのバランスが整います。
プロゲステロンが過剰に増えることがないので、水分や脂肪が溜まりにくくなるのです。
豆乳に含まれている大豆イソフラボンは、エストロゲンという女性ホルモンと似た働きがあることで知られています。
女性ホルモンのバランスはエストロゲンが減少して、プロゲステロンが増えることで崩れます。
そこで、豆乳を飲むとエストロゲンの分泌が増え、プロゲステロンとのバランスが整います。
1週間前から毎日豆乳を200ml飲むことを心がけましょう。
※豆乳について詳しく知りたい人はダイエットトレーナーが教える豆乳ダイエットの効果と正しいやり方をタップしてください。
ダイエットの停滞期中に気をつけるべきこと・注意点を紹介
停滞期になると「自分の努力が足りないのでは?」と感じてしまい、極端に食事量を減らしたり、運動量を増やしてしまう人がいます。
しかし、これらは停滞期に絶対やってはいけないことだと知っていましたか?
人によってはリバウンドしたり、健康に悪影響が出てしまう可能性があるんです。
良かれと思ったことが逆効果だったなんて悲しいですよね。
最後に停滞期に気をつけるべきこと・注意点を紹介していきます。
食事量を極端に減らしてしまう
停滞期中に食事量を極端に減らすのはやめましょう。
カロリーが極端に低下してしまうと体を動かすエネルギーが不足してしまいます。
私たちの体は動かすためにエネルギーが必要です。
エネルギー不足では脳や肝臓など臓器が本来の役割を果たせなくなり、体調不良を引き起こしてしまう可能性もあります。
停滞期だからといって食事量を極端に減らすのはやめましょう。
栄養バランスを整えること、食事メニューを変えるなど意識していきましょう。
運動量を極端に増やしてしまう
停滞期だからといって運動量を極端に増やすのは控えましょう。
極端な運動量増加は代謝低下や怪我につながってしまいます。
停滞期の原因を「運動量が少ないから」と考えて極端に増やしてしまう人がいますが、それはダイエットにとっては逆効果なんです。
カロリーが不足している状態で運動しても、筋肉は分解されてしまいます。
筋肉は代謝に大きく関わる器官であるため、落ちた分だけ太りやすくなってしまうのです。
また、急激に負荷量を上げてしまうことで怪我にもつながります。
停滞期中に運動量を増やす場合は少しずつにしましょう。
食事量を極端に増やしてしまう
停滞期に食事量を大量に増やすのはやめましょう。
増やし過ぎは体調悪化やリバウンドになってしまう可能性が高まります。
停滞期は代謝が低下している状態です。
そんな状態で食事量を極端に増やしてしまうと、食事から得た糖質をエネルギーとして利用することができず、血中に多く余ってしまいます。
血中に糖質が余った状態は体にとって良くない状態であるため、インスリンを大量に分泌して血糖値を下げようとします。
この結果、低血糖症状が起きたりリバウンドしてしまうんです。
これらを防ぐためにも低血糖症状を確認しながら少しずつ増やしていきましょう。
まとめ
停滞期はダイエットしている誰にでも起こり得る現象です。
人によって1ヶ月以上続くこともあるので、このまま体重が減らないかもしれない不安に駆られることもあるでしょう。
しかし、停滞期はダイエット中の停滞期を抜け出す3つの方法であれば簡単に抜け出すことが可能です。
もしあなたが現在、停滞期ならチートデイから試してみましょう。
停滞期から抜け出せたらもう2度と停滞期に入らないために、ダイエット中の停滞期を予防してスムーズに体重を落とすコツでお伝えしたコツを押さえてダイエットしてください。